娘が通信制高校を選んだ理由と親としての構えみたいなもの

娘の通信制高校には通学コースがある

娘はこの春から通信制高校の週5日通学コースに進学した。ほかに週1通学コース、週3通学コース、完全在宅コースがある。

通信制高校なのに通学ってどういうこと?って人が大半かもしれないので簡単に説明すると、卒業するのに必要な単位をとる学習はネットでおこない、通学するのはオプションのようなもので、グループワークやその他アクティビティのためだ。とはいえ、その「その他」がその通信制高校の特徴であり重要なところ。また、娘の学校は、ちゃんと単位を取る勉強もするように、各々が校舎でネット授業を受けるという時間も設けられている。

だからコロナで休校になっても、もともと教科書の学習はひとりでやることになっているので、ありがたいことに困ることはほとんどない。私の知らないうちに学習を進めているようだ。この学校を選んだのは昨年末のことだが、普通の高校じゃなくてよかったね、時代の流れを先読みしたかもね、と家族で話した。

なぜこの学校を選んだ?

通常、通信制高校は事情があって通えないとか、働きながら卒業資格を得たい、という人が選ぶことが多いのだろう。でも娘がこの高校を選んだのは、事情があってとか、学校が嫌とか通うことが嫌とかいうことではなく、純粋にここが面白そうだったからだ。普通の高校では学ばないようなこと、例えばイラストとかプログラミングとか、そういったことがプラスで学べる。やってもいいし、やらなくてもいい。そういう自由さと、そこに身を置くことによって自分の可能性が広げられること、自分の知らない世界を知ること、あとは苦手すぎるITというものをここで一気に挽回できそうという意図からだ。

もともと、勉強は割とできる方だった娘(ただし運動は・・・)。だから最初は都立の進学校を目指していた。

でも夏頃から、「普通の高校に行って勉強を頑張って、いい大学に入ったとしてもその後は?ていうかそもそもみんななんでいい高校、いい大学に入るためになんの疑問も持たずに勉強を頑張れるの?(明るい)未来が想像できなさすぎる・・・」ということを言い出した。

そんなことに気づいてしまったらそりゃあ受験勉強の意欲もダダ下がりだわよね。勉強ができた方がいいに決まってる。学力はいくらあっても邪魔にはならないだろう。でもそんなんこと娘もわかった上での考えだろう。だから私も「そうだね・・・」としか言えなかった。

そうして志望校はこの通信制高校に絞られた。入試は作文と面接のみ。入試に関する一切のデータが公表されておらず、受かるのか落ちるのか全く予想がつかなくて最後までハラハラしたが、とにかく合格した。

子どもが勉強しないとき、親はどうするか

もともと娘に向かって「勉強しなさい」と言ったことは一度もない。「宿題しなさい」も言ったことがない。勉強も宿題も好きにしたらいいと思っているから。

そう思えるようになったのは過去、息子には言っていた時期があってそれで失敗した経験からと、本やネットの記事で、「東大生の親は勉強しなさいと言わない」というのを読んだから。

言われてやるような勉強では身につかないんだろうと学んだ。100点取ったら気持ちいいとか、難しい問題が解けることが楽しいとか、学ぶことが純粋に楽しいとか、そういう能動的な動機じゃないとダメだと思った。

子供が東大に行くような親というのはおそらく、自分の背中でそういうのを見せてきたとか、勉強が楽しいと思えてしまう仕組みをこっそり作ったとか、そんな人なんじゃないかと思う。

中には子供自身がたまたまそうなったとか、友達と競ってるうちにとか、そういったこともあるかもしれない。でもとにかく、勉強しろって言わなくていいってこと。

子供が勉強しないときに、親が勉強しろって言って反抗されて家庭の空気が悪くなるより、勉強したくない子供の気持ちをただ「へ〜、そうなんだね〜」って一旦受け止めてみること。(勉強しろって言ってる自分も、言いながら辛くない?)

そのとき、親の心の中は?

さてそこで親である私の心に何が起きてますか?ってこと。

不安?心配?腹がたつ?それはなんで?

子供は親の言うことを聞かなくちゃいけない?それはなんで?

みたいなことをどんどん自分の中で深掘りしていくと意外なものが見えてきたりする。

とりあえず、相手にモヤモヤしたら問いかけるべきはまず、自分。

そして我が子を、我が子の持つ力を信頼しようと思う。

 

 

 

 

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